ぎんゆうしじんになりたい男のブログ

キングコングバンディと猪木のボディスラムマッチみたいになってっけどよぉ by 上田晋也(くりいむしちゅー)

2018-04-12から1日間の記事一覧

ハンナ・アーレント 5

アーレントは現代の危機的な状況を政治の危機としてとらえる。 生産と消費、人間の欲望を充足させる財を生むための労働が、なぜ政治の意味を希薄にしてきたのか。 労働という行為様式は、必然性、製造、消費、反復、一時性、私的欲求と満足感からなる。 この…

ハンナ・アーレント 4 民主主義

民主主義 アーレントによる、ルソーの「一般意志」批判 個人がともに議論し、公的関心を決定するとき、参加者の意見や見解は修正や接合され、全く同一にはならない。 ルソーは自由を保持しながら、いかにして人々は一緒に暮らせるのかという問題の解決を求め…

ハンナ・アーレント 3 ポリス

政治というか、古代ギリシャ的な意味でのポリス アーレントにとって公的領域は、人々が自らの独自性=人格的アイデンティティーを公的に開示する「現われの空間」としている。 つまり、人々が、自分が誰であるかを開示しうるのは、他の人々が見聞きすること…

ハンナ・アーレント 2 複数性

アーレントは複数性というものを「複数性という人間の条件、すなわち地上に生き世界に住まうのが単数の人ではなく、複数の人々であるという事実。たしかにこの複数性こそすべての政治の生の条件であり、その必須であるばかりか最高の条件である。」としてい…

ハンナ・アーレント 1

トクヴィルは、「諸階層の平等化が進み、多元的な社会が破壊された結果、従来の階層的な倫理もなくなり、一元的な価値が支配していく状況になっていく。この中で人々は、それぞれがよく似た存在となり、互いに孤立し自分の殻に閉じこもるようになる。 自らの…