ぎんゆうしじんになりたい男のブログ

キングコングバンディと猪木のボディスラムマッチみたいになってっけどよぉ by 上田晋也(くりいむしちゅー)

2018-05-18から1日間の記事一覧

参考文献

不正確な情報ですが、高山宏の奇想天外英文学講義は、講談社学術文庫で近代文化史入門として文庫化されている、と思う。 作者が本書の中で、どの章ではじめて、以下の参考文献を挙げたかを記載する。尚、章題は私が勝手に付けたものである。 序章 ニュートン…

9、脱線部分

哲学(人間の身の丈にあった思考)→科学(倫理を超えた思考)→幻想文学(科学の範疇から外れた思考)→そして、このサイクルは繰り返される。 高山宏なりのマニエリスムの定義は、以下のとおり。 『この本なりのマニエリスムの定義をもう一度整理してみると、…

8、ルイス・キャロルと怪物

ルイス・キャロル 『徹底した論理の貫徹(推理小説)と魔術(オカルト)の共存。これがシャーロック・ホームズの作者のありようだが、それはルイス・キャロルこと、チャールズ・ラトウィッジ・ドジソンについてもそっくりいえる。』 高山宏は、二つの「アリ…

7、名探偵とオカルト

ホームズとオカルト ディティールを積み重ねれば必ずリアリティに近づく。 小説家バルザックは、リアリズムの元祖と呼ばれる。ではバルザックにとって「リアル」であるとは何なのか。たとえば、バルザックは「ヴォ―トラン」という登場人物を次のように描写…

6、描写

画面に描写する。 分析/分解へ 大英博物館の誕生 『まず、分類学への突破口を開いたのが「博物学」であった。イギリスの場合は、十八世紀の真ん中ではっきり一段階アップする。一七五三年に、ハンス・スローンというヴァーチュオーソの個人的な「キャビネッ…

5、ピクチャレスク

ピクチャレスク ルネサンスを経験しなかったイギリスは如何にして美術を覚えたのか 『極論をすると、十八世紀以前、イギリス人は物を見ることができなかった。物の見方には一定の規準がいる。何となく見るなんてことは、ない。見るとしても、必ずだれかに教…

4、百科事典

ファクト(事実)と百科事典 たくさんのデータを蓄積していくことを「教養」と思う時代が始まり、主な辞書、百科事典は王立協会以降に出来てくる。 百科事典は、解剖図や断面図といった図版も多く収められ、何でもかんでも、視覚で捉えてみようという思考が…

3、マニエリスム

高山宏なりのマニエリスム(mannerism)解説。 マニエリスムの歴史的背景 『何となくいろいろとつながってひとまとまりと意識される世界が、主に1、戦乱その他の大規模なカタストロフィーを通し、かつ2、世界地図の拡大、市場経済の拡大といった急速に拡大…

2、シェイクスピア

シェイクスピアのアンビギュイティ(多義性):シェイクスピアにみる近代の以前以後 『考えてみると、シェイクスピアは死後三百年にわたって、冷遇されつづけた。今我々の知るシェイクスピアは二十世紀のうんだものなのだ。本書前半の立役者たる王立協会が一…

1、序章

序章:ニュートンの「光学」がもたらしたもの 高山宏は、英文学ひとつを考えるにしても、それを生んだ時代精神や世界認識や社会や哲学といった背景を考慮する必要がある、とする。 つまり、文学作品の背景にある文化史を研究して、はじめて、どのように文学…