ぎんゆうしじんになりたい男のブログ

キングコングバンディと猪木のボディスラムマッチみたいになってっけどよぉ by 上田晋也(くりいむしちゅー)

モモ ミヒャエル・エンデ作

 『モモ』は、おそらく今でも小学生の読書感想文に指定されているのだろうか。小学生の頃、読むのを途中でやめてしまい、そのことは大人になったいまでも心に残っていた。
 墓参りに行く予定があり、丁度いい機会なので、長時間電車内で移動する際に『モモ』を読もうとおもい図書館で借りることにした。
 あとがきにも書いてあるように『モモ』のテーマは、効率性のみを重視することが本当にいいことなのかである。
 かつて人々の生活のなかにあった一見無駄にみえる時間を破壊してしまうことで、人間としてではなく、まるで機械のように生きていかなくてはならなくなってしまう。
それが人間として生きることになるのかということを作者は、この物語を通して訴えたいのだろう。

 格別興味のない本を読んで、作者が設定したテーマを見つけ、あくまでも提出先に気に入られるような文章を書く。面白くもないことでもやらなくてはならない、それが大人の仕事であり、その訓練として読書感想文は必要とされているのだろう。