ぎんゆうしじんになりたい男のブログ

キングコングバンディと猪木のボディスラムマッチみたいになってっけどよぉ by 上田晋也(くりいむしちゅー)

サイモン・シャーマのパワー・オブ・アート

『サイモン・シャーマのパワーオブアート』VOL.4まで見て

作者の芸術を生み出す源(パワー)となっているものは何か?
そして、数百年の時を経た現代においてもどうして我々を魅了するのかをS・シャーマの視点から解き明かしたドキュメンタリー。

 無知な大衆を啓蒙するために作品を作る芸術家ではなく、あくまでも、収入を得るための職業として芸術家を位置づけている。
 依頼された仕事として、芸術家は作品を作る。自分自身の表現として作品を作った作家はいない。ただクライアントに代表される世間が要求するものを知りながらそれでも自分が見せたいものを作りだそうとするとき、画家の人生は下降点を描く。
 画家が絵画を依頼したクライアントが見たいものを作らないからである。
 ただ、その停滞期に作りだしたものが後世に考え出された”芸術”という思想に合致しているが故に、彼らの作品は評価されるのだろうか。
 
 それにしても、キャンバスに描かれたモチーフのディティールから、作者が意図した思いをスラスラと言葉にしてみせるS・シャーマをみると、つくづく絵画とは西洋文化の産物なのだと思う。

VOL.1 カラヴァッジョ
VOL.2 ベルニーニ
VOL.3 レンブラント
VOL.4 ダヴィット
VOL.5 ターナー
VOL.6 ゴッホ
VOL.7 ピカソ
VOL.8 ロスコ