SAVE THE CAT の法則 ブレイク・スナイダー 著
当たり前だが、映画は商品である。映画産業が一般人に見てもらうために制作し、見たいと思った映画作品のチケットを映画館で購入し、鑑賞する。
このチケットの販売収入が映画制作会社の主な収入元である。
この本には、商品としての映画シナリオの作り方が作者の実体験を通して書かれている。
作者は、原始人にでも分かるテーマ、ストーリーがシナリオを作る上で大切なことだと説いている。生まれや育ち、文化・宗教・言語さえ越えた人間が見ても面白がれることが売れる映画だからである。
売れる映画には、みんなが見たいものが映っている。一般人を満足させるのが商品としての映画であり、映画製作会社が欲しいのは売れそうな映画シナリオなのだから、作者は製作会社が求めるシナリオの書き方や構造を読者に対して披露する。
この本を読んだからといって、シナリオが書けるようになるわけではないが、作者の脚本制作術を通して、どうして似たような映画が製作され続ける理由の一端を知ることはできる。