ぎんゆうしじんになりたい男のブログ

キングコングバンディと猪木のボディスラムマッチみたいになってっけどよぉ by 上田晋也(くりいむしちゅー)

ヘーゲル、マルクス

 ヘーゲル 人類にゴールはありや
 
 ヘーゲルは歴史に法則性があると考えた哲学者である。歴史は自由の実現のために進み、理性が歴史を発展させて行く。ヘーゲルによれば、負の側面が多々ある歴史も弁証的に完全な状態に向かっているとした。
 トラブルが起こることをヘーゲルは悪いことだとは考えない。トラブルがあるからこそ新しい側面を発見でき、対立があるからこそ変化がある矛盾があるからこそ前に進めるのだと考えた。
 このように物事が矛盾・対立しつつ進んでいくことに法則があるとし、それを弁証法と名付けた。
 ヘーゲル弁証法によって、人間の思考パターンと世界の存在の仕方すべてを把握できると考えた。近代哲学の啓蒙の精神によって人類は進歩してきたとヘーゲルは考えているので、未来のイメージは明るい。
 古代~中世~近代の歴史を帰納的に考えた結果、弁証法を思いついたのであろう。
 中世において人々の暮らしは安定していたが、やがて教義の強制や教会の腐敗によって人間の自由な発展を阻害している矛盾があらわになる。教会と人間の対立を解消するために古代ギリシャに範を求めた哲学者が理性によって物事を解明していった。
 こうしたことが今後も続くだろう、しかし、それは人類の発展の法則であるとした。弁証法にはこういう背景があるのだろう。
 
 弁証法は以下の手順を踏む。
 一、安定した段階 定立
 二、矛盾があらわれる段階 反定立
 三、矛盾が解消され、高められ保存される段階 総合~止揚アウフヘーベン

 マルクス
 資本主義の分析し、歴史のゴールを共産主義社会の実現とした。マルクス唯物史観弁証法史的唯物論と呼ばれた弁証法で歴史を構成した。 
 
 注、精神現象学、人類の知識が向上していくと絶対知という、完璧な真理を知り得る。知識の発展のゴール地点
 歴史哲学講義、人類の歴史は理性によって現状を克服し、精神の自由を実現させていく過程だと見る進歩主義である。より良くなるという希望が常に設定される。人類は完全な状態になるだろう、というゴール地点がある。つまり、いつかは歴史に終わりがあるということ、なぜならゴール地点があるのだから。

 【参考文献】
 超訳 哲学者図鑑 富増章成
 哲学概論 西田幾多郎
 日本の無思想 加藤典洋